自社株の相続の賢い仕方

「土地の相続は売れるからまだいいです。」と言われたのはある社長さんです。「自社株はいけません。売れませんから…。売れないのに評価が高いと事業承継が大変です。」

その意味は良い会社はつぶれない会社であります。つぶれない会社は自己資本比率が40%以上です。そうなると資金繰りは良いです。余裕も少しあります。赤字にも強いです。いい事ばっかりですが、一つだけ気になる事があります。その会社の相続税の評価額が高いのです。その会社の株の事を自社株と言うのです。自社株は他人に渡すわけには行きませんから売れないと言うわけです。

最近は自社株を物納する事が出来るようになりました。それを国から会社が買うわけです。相続人が買うには資金繰りが苦しいからです。これは良い方法です。

ところが実は天国の創業者であるお父さんから叱られた気がした時がありました。「あまり後継者に楽をさせ過ぎないで下さい。育ちませんから…」株主として資金繰りに苦労する事も、時には強い後継者を育てるチャンスだと、言われたような気がしました。