2012-07-01から1ヶ月間の記事一覧

平成25年度・税制改正の建議。その2

日本税理士会連合会より「平成25年度・税制改正に関する建議書」が公表されました。相続税・贈与税に関する具体的要望の一つに「非上場株式等に係る相続税及び贈与税の納税猶予制度における諸要件を緩和すること。」があります。 それは、「非上場株式等に係…

平成25年度・税制改正の建議。その1

日本税理士会連合会より「平成25年度・税制改正に関する建議書」が公表されました。 日本税理士会連合会は毎年、財務省、国税庁、総務省、政府税制調査会等に「税制改正の建議」を行っています。今回の税制改正の建議のうち、相続税・贈与税については、 【1…

納税者勝訴で国税庁、取扱いの変更。その3

納税者勝訴により、相続税において「庭内神し」の敷地が非課税となりました。 先の判決をうけて、国税庁は、(イ)「庭内神し」と敷地に定着した外形(例えば、土台や参道、砂利敷)があるもの、(ロ)庭内神しの建立の経緯・目的(非課税財産とするために建…

納税者勝訴で国税庁、取扱いの変更。その2

納税者勝訴により、相続税において「庭内神し」の敷地が非課税となりました。 平成24年6月21日東京地裁判決は、納税者が、相続財産の土地のうち、石造りの鳥居、稲荷の祠、弁財天の祠の敷地については非課税とすべきと主張した事例です。 税務署長は、日常礼…

納税者勝訴で国税庁、取扱いの変更。その1

納税者勝訴により、相続税において「庭内神し」の敷地が非課税となりました。 7月20日にお伝えした内容をもう少し掘り下げてみたいと思います。 「庭内神し」とは屋敷内にある神の社や祠といったご神体を祀り日常礼拝の用に供しているものをいい、不動尊、地…

2012年夏ドラマ「トッカン」。その2

このドラマでは、財産の差し押さえが中心に物語が始まっていますが、税金の滞納があった場合には、徴収官は、KSKシステム(※)で滞納者の情報データを基に電話をかけます。 滞納者が応答した場合には、パソコン画面上に滞納税額等の情報が表示されるため…

2012年夏ドラマ「トッカン」。その1

現在、毎週水曜日22:00から日本テレビで「トッカン 特別国税徴収官」が放送されていますので録画をして観ています。 このドラマは、脱税調査を描いた「マルサの女」「ナサケの女」と異なり、税金を納めるという事にスポットを当てています。税務署の徴…

自宅の庭に不動尊がある場合の敷地の評価。

相続税がかからない財産として仏壇、墓地があります。 祖先崇拝の慣行を尊重するために、相続税は非課税となっていますが、自宅の庭に不動尊、地蔵尊、稲荷等で地域住民の信仰の対象となっている神の社や祠をお持ちのケースがあります。 不動尊、地蔵尊本体…

相続した非上場株を発行法人に譲渡した場合。その3

相続した非上場株を発行法人に譲渡した場合の課税について、東京国税局より文書回答事例が発表されています。保有している株の一部を譲渡した場合に、元々所有していた株を売却したとするのか、相続した株を売却したとするのかにより課税関係が異なります。…

相続した非上場株を発行法人に譲渡した場合。その2

相続した非上場株を発行法人に譲渡した場合の課税について、東京国税局より文書回答事例が発表されています。文書回答事ある事例は、元々非上場株を所有していたところに、同じ銘柄の株を相続し、その株の一部を発行法人に譲渡したというものです。譲渡した…

相続した非上場株を発行法人に譲渡した場合。その1

相続した非上場株を発行法人に譲渡した場合の課税について、東京国税局より文書回答事例が発表されています。原則的な取り扱いは、非上場株を発行法人に譲渡した場合には、譲渡対価のうち資本金等の額を超えるは「みなし配当」となります。 したがって、非上…

平成24年分路線価の発表。その3

相続税や贈与税の算定基準となる平成24年分の路線価が7月2日に発表されました。 昨年の東北大震災で津波被害にあった沿岸部の多くでは、平成23年度は路線価に「調整率」を適用して、70%の評価減ができました。 しかし、今年はその調整率が適用されないため…

平成24年分路線価の発表。その2

相続税や贈与税の算定基準となる平成24年分の路線価が7月2日に発表されました。 話題のスポットの地価はどのような動きとなったでしょうか。 例年最高路線価である銀座の中央通りの路線価は、昨年は1平方メートルあたり2200万円でしたが、今年は2152万円と…

平成24年分路線価の発表。その1

相続税や贈与税の算定基準となる平成24年分の路線価が7月2日に発表されました。路線価は、主要な道路に面した土地1平方メートル当たりの標準価格で、平成24年1月1日から12月31日の1年間に相続や贈与で土地を取得した場合、今回の路線価に基づいて税金の額が…

芸能ニュースから相続を学ぶ。その3

ポイントその3)愛人の子供に法定相続分以上の相続芸能ニュースによると、都内の高級住宅地にある土地の名義(昨年亡くなったご主人名義)が今年の6月に5人の子供達の共有名義に変更しており、その共有持分が愛人の子供が法定相続分を超えていたので、遺…

芸能ニュースから相続を学ぶ。その2

ポイントその2)入籍していない夫婦間から生まれた子供の相続分 事実婚の場合の配偶者は、相続人とはなれないので、相続分はゼロでしたが、その子供は相続人となるのでしょうか?その時の相続分は? 事実婚の男女間で生まれた子供も相続人となります。母子…

芸能ニュースから相続を学ぶ。その1

昨年、有名女優の夫がお亡くなりになり、莫大な遺産だけでなく、相続人として母親の違う子供がいたことから、その遺産の行方に注目が集まっています。 著名人の遺産相続というと、職業柄、少々興味はありますが、このケースで相続の基本を学ぶ事が出来ますの…

相続税・所得税の増税に関する附則をどう読む。その3

読み方予測その3 三党合意は所得税・相続税について得られておらず今回は時間切れ。もう一度11月頃議論をするので今のところ不明。2012年12月 3党合同税制審議で決定するまでは予想もつかないという説です。これも有力説です。私の個人的予測はあ…

相続税・所得税の増税に関する附則をどう読む。その2

読み方予測その2政府案をもとに自民党・公明党の提案を一部考慮して当初政府案を修正して平成25年度改正で合意する。日経新聞6月16日の合意要旨には、「所得税政府案の課税所得5,000万円超について45%を公明党案は課税所得3000万円超45…

相続税・所得税の増税に関する附則をどう読む。その1

読み方予測その1民主党のホームページにある「消費税法等改正案修正案新旧対照表」を見ると 今回の附則20条と21条の意味が分かります。新聞報道によると自民党が消費税と同時に所得税と相続税の増税に反対し合意が得られず、2012年12月の平成25…

相続税・所得税、増税の行方。その3

3党合意を受け修正された法案には、所得税、相続税(資産課税)について、附則に次のように記述されています。 (所得税に係る措置) 第二十条 所得税については、格差の是正及び所得再分配機能の回復の観点から、最高税率の引上げ等による累進性の強化に係…