2005-10-01から1ヶ月間の記事一覧

相続時精算贈与その1

相続税・贈与税の一体化措置のことを相続時精算贈与と言います。これは、高齢化の進展を踏まえ、高齢者(65歳以上の親)の保有する資産を次世代(20歳以上の子)に円滑に移転させる観点から、相続時精算課税制度があります。贈与をなるべく進めようという趣旨…

損得分岐。ここがポイントその3

地主さんの所にアパート・マンション建築が良く薦められます。土地有効利用としての提案です。土地を寝かしてはもったいないです。さらに相続税対策としても良いです。これは良く記述されています。アパート・マンション建築のリスクは資金繰りです。その建…

損得分岐。ここがポイントその2

地主さんの所に利回りの良い金融商品がすすめられます。3億円預金がある方は2%金利が違うと年間6百万円違います。資産3分法という理論によれば、「安全性、収益性、流動性で資金を分けて収益性を目指す1億円は元本保証でなくても利回りの良い金融商品を選び…

損得分岐。ここがポイントその1

地主さんの所に建築協力金でお店を建てて欲しいと頼む方が現れます。ロードサイドの土地で、その店はお金を貸してくれて、その店独自の建物を建ててくれといいます。入ってくる家賃が返済に回りさらに地代相当額が家賃として入ります。リスクは撤去です。借…

税制改正あれこれその3

資産家の皆様に年末の税制改正大綱が気になる季節となりました。2006年税制改正は12月に与党税制大綱が決まり、2006年3月の国会で今の与党勢力3分の2以上の賛成で国会が通る予定です。その他の大きな点は2005年は預金保険法改正で利子は無いが元本保証の決済…

税制改正あれこれその2

資産家の皆様に年末の税制改正大綱が気になる季節となりました。2006年税制改正は12月に与党税制大綱が決まり、2006年3月の国会で今の与党勢力3分の2以上の賛成で国会が通る予定です。所得税では2005年は定率減税の縮小が決まりました。所得税は20%住民税は…

税制改正あれこれその1

資産家の皆様に年末の税制改正大綱が気になる季節となりました。2006年税制改正は12月に与党税制大綱が決まり、2006年3月の国会で今の与党勢力3分の2以上の賛成で国会が通る予定です。相続税については2005年は広大地の評価が重要でした。概算で評価が出来る…

お客様お気に入りの場所

資産家の方のお手伝いをしていて「ここがお気に入りの場所」と教えていただくことが多いものです。神田駿河台の山の上ホテルは良く話を聞きます。誠意と真実がテーマのホテルです。作家や文化人がなぜここを定宿とするか?私のお知り合いの資産家の方の何人…

事業承継対策の最新事情その3

経営者の方の相続対策をしていて感じることを書きます。その3は金庫株です。相続発生後自社株は今までは処分できませんでした。今は会社が相続人から買えます。さらに物納した自社株を買い受けることもできます。これは商法改正で自社株を会社が持てるよう…

事業承継対策の最新事情その2

経営者の方の相続対策をしていて感じることを書きます。その2は相続時精算課税の利用です。相続時精算贈与という制度を使うと、贈与時の評価で将来の相続時の評価が決まります。この会社を成長させるという自信がある方は、今のうち安い価額で贈与をし、将…

事業承継対策の最新事情その1

経営者の方の相続対策をしていて感じることを書きます。その1は生命保険です。 「お金のある会社には生命保険は効果がないのでは?」と思うときがよく有ります。「亡くなって死亡退職金を払う財源に」と昔から言われていますが、お金のある会社は預金から払…

遺産分割協議の進め方その9終章

遺産分割がスムーズに行く事を相続の専門家としていつも願っています。「こうすればもめない」と言うことは言えません。そして分かりません。ただ少しでももめないように進めて行くのにはどうしたらよいかを実務家の立場から9回にわたって述べてきました。分…

遺産分割協議の進め方その8焼香

遺産分割協議が終了しますと最後に全員で焼香をします。いろいろありましたが無事終了した事を先祖に報告することになります。夜明けの決着と言うのも何回か経験しました。決着することが全員のためになるという信念です。遺産分割がスムーズに行く事を相続…

遺産分割協議の進め方その7決断

収拾案を個別に検討してもらいます。ここはそれぞれ譲らなければ分割協議は決まりません。もめている場合、誰かが少し多く譲らないとまとまりません。どうして自分がゆずらなければいけないのか?理不尽さ、不公平感、非論理的、お気持ち痛いほど分かります…

遺産分割協議の進め方その6期限

収拾案を個別に検討してもらいます。ここはそれぞれ譲らなければ決まりません。一つ経験上言えることは、10ヶ月に相続税申告書提出期限までに、分割協議がまとまらないと、一生まとまらないことが多いと言う事実です。まとまらないと相続財産は共有物になり…

遺産分割協議の進め方その5調整

本家の希望をお願いしました。反応は様々です。さてこれから調整に入ります。その中で全体を考えて、自分の事を控えめに言われて方を探します。その方がキーマンです。そしてその方がどんな意見か良く聞きます。ここにヒントが隠されています。治め方のヒン…

遺産分割協議の進め方その4本家の希望

本家の方は個別に相続人たる兄弟姉妹から意見を聞きましたら、次は本家の希望をお願いする場面です。墓守りのこと。お預かり財産であること。1次相続、2次相続でかかる相続税の税引き後の財産を分けること。相続人とは個別に話します。希望を聞いた後だけに…

遺産分割協議の進め方その3質問

まずは財産全体をどう決めるのか(生前贈与財産はどこまでどんな値段で…)が決まりましたら税理士に評価と計算を頼みます。これで遺産を分ける全体が確定しました。次のステップはどういう持分で分けるかです。本家中心相続が圧倒的に主流です。その時、本家…

遺産分割協議の進め方その2丁寧さ

遺産分割協議をどう進めるか、重要な事は丁寧な対応です。まずは財産全体をどう決めるのか?(生前贈与財産はどこまでどんな値段で…)から意見を聞きます。進め方を他の相続人から聞くことからはじめますと疑心暗鬼が少し減るようです。印鑑を押してもらう必…

遺産分割協議の進め方その1税理士

遺産分割協議をどう進めるか、必ず上手く行くと言う原理原則というものはありませんが、実務家として注意している点をまとめて見たいと思います。「税理士を誰にするか?」から兄弟姉妹に相談することは好ましいと思います。本家さんの知り合いの税理士であ…

遺産分割とその後の税金その3

遺産分割で税理士の役目その3は相続する資産の種類による税金の損得です。安定収入である賃貸財産が欲しい方は預金で相続するより賃貸物件を相続したほうが、不動産取得税や登録免許税等の取得費用が購入するより相続したほうが安いです。借金を返済する人…

遺産分割とその後の税金その2

遺産分割で税理士の役目その2は将来の所得税・住民税です。所得税・住民税は累進税率と言いまして、所得が集中すると全体の所得が同じでも、税率が高くなり税金が高くなります。そこで許される限り分散すると所得税・住民税が安くなります。配偶者と長男さ…

遺産分割とその後の税金その1

遺産分割で税理士のアドバイスが役に立つことが多いものです。その1は将来の相続税です。今回配偶者の方に何割相続をしていただくかで、配偶者に万が一が発生した時(2次相続と呼びます)の相続税が違ってきます。資産家の場合、今回はフルに配偶者の税額軽…

貸付金の相続対策はあるか?その3

「貸付金のままだと相続になったとき不利だと聞いたが本当でしょうか?何か対策はあるのでしょうか?」三つ目の対策は、返ってこないなら資本金に充てようとするものです。貸付金を現物出資します。こうすると100%評価の貸付金が未上場企業の株式の評価にな…

貸付金の相続対策はあるか?その2

「貸付金のままだと相続になったとき不利だと聞いたが本当でしょうか?何か対策はあるのでしょうか?」二つ目の対策は、返ってこないものを諦めるやり方です。債権を放棄します。個人から言うと貸付金が無くなり、相続税の対象からも外れます。法人で言えば…

貸付金の相続対策はあるか?その1

ご自分の会社にお金を貸している社長さんからのご質問です。「貸付金のままだと相続になったとき不利だと聞いたが本当でしょうか?何か対策はあるのでしょうか?」「貸付金が4千万円あるとすると相続財産に貸付金という財産が4千万円で評価されます。これが…

相続対策としてのアパート建築3

アパート建築の最大のデメリットは空室リスクです。資金繰りが悪くなることがあります。新しいときは良いのですが…。そして賃貸収入には所得税と住民税がかかり、借金は税引き後で返済していかなければいけません。収入が駐車場より多くなりますが税金も多く…

相続対策としてのアパート建築2

「相続税の試算をしまして相続税対策の必要性を感じました。相続対策上アパート建築は有利ですか?不利ですか?」と言う質問をいただきます。このご質問は、お医者さんの世界で言えば、癌の治療に使われる抗がん剤に似ています。確かに癌には効くかもしれま…

相続対策としてのアパート建築1

「相続対策上アパート建築は有利ですか?不利ですか?」と言う質問をいただきます。このご質問は医師の世界で言えば、「この薬は効きますか?」に似ています。病気的に言えば、そんなに心配ないときは薬は出来るだけ使わないほうが良いようです。効くか効か…

芸術の秋で気になる絵画と相続税3

なぜ相続財産である絵画を相続税の申告期限までに、国、地方公共団体、公益事業者に寄付した場合、その財産は相続税の課税価格に含まれないのでしょうか?亡くなった方が生前に寄付した(石橋さんのブリジストン美術館、山崎さんの山種美術館等)なら分かり…