質疑応答。その3

日経新聞から取材を受けました。その記事は2007年5月27日(日)の19面で「相続と贈与の基礎知識」で2回目「相続税の課税の仕組みは?」というものでした。取材の後、記者の方の質問に応える形で返事を書きました。紙幅の関係ですべて載っていませんのでここに記します。質問は一部変えてあります。


質問
「非課税財産」について:墓地や仏壇は非課税財産ですが、被相続人の死亡によって新しく準備する墓地や仏壇、墓石などに関しては非課税財産に入らないことになりますでしょうか?もし非課税財産に入らないとすると、被相続人の死亡後に新しく準備する墓地や仏壇・墓石の費用は葬式費用に入るのでしょうか?

回答
死亡後新しく準備する墓地や仏壇、墓石などは非課税財産に入りません。被相続人の死亡後、新たに購入する墓地や仏具の所有権は、被相続人が購入の契約に関わっていたような特殊な場合を除き、実際に資金を負担した相続人に帰属すると思います。その意味において、相続税とは無関係となります。また、仮に被相続人が生前に購入の意志を示しており、代金だけが死亡後に未払いだった場合には、所有権は被相続人にいったん帰属し、相続税法第12条の規定により、結果的に非課税となります。この場合、未払いの購入代金は一見被相続人の債務となるように見えますが、非課税財産に係る債務についてまで債務控除を認めてしまうと二重の恩典になってしまうことから、債務控除についても認められないこととなっています。(相続税法基本通達13-6)また、葬式費用にも該当しない旨が通達(相続税法基本通達13-5(2))に定められていますので、結局何ら相続税に影響しません。


記:資産家を応援する相続・相続税の専門家:天野隆。1107。
(幸せなキャッシュフロープロジェクト)(もめない・もめさせない遺産相続プロジェクト)
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