相続税28億円の脱税事件。その2

2008年3月11日の産経新聞の記事を紹介します。
「不動産賃貸会社などを経営していた父親の相続財産のうち約59億円を申告せず、相続税約28億円を脱税したとして、大阪地検特捜部は11日、相続税法違反(脱税)の疑いで、長女で韓国籍の不動産賃貸会社社長、李初枝(64)=大阪市生野区中川西=と、四女の不動産賃貸会社社長、李淑子(55)=同区桃谷=の両容疑者を逮捕。大阪国税局と合同で自宅や会社など関係先10カ所を家宅捜索した。相続税の脱税額としては、大阪のタクシーグループ元会長を抜いて過去最高。 李容疑者は自宅物置などに約58億円もの現金を段ボール箱などに入れて隠匿。同国税局の査察調査に対し、「父親と一緒に仕事をしてきており、自分のお金も含まれている」などと、相続財産の帰属について否認していたという。 調べなどによると、李容疑者らは平成16年10月に父親が87歳で病死し、法定相続人となった。父親の相続財産は約75億円あったが、計約16億円としか申告せずに計59億3,000万円を隠し、相続税28億6,000万円を脱税した疑い。 同国税局の調査で、自宅に現金約58億円が保管されていたことを確認。大半の現金は段ボール箱などに詰められ、かつてはガレージとして利用していた物置に隠されていたという。 相続財産は父親や家族名義の預金が主なもので、李容疑者らは、父親が入退院を繰り返すようになった数年前から口座を解約し、現金化していた。 相続税の脱税事件では、大阪府守口市の大手タクシー会社などで構成する「トモエグループ」の元会長=1審実刑判決、控訴=による脱税額24億9,000万円が過去最高だった。」
口座を解約して現金化しても税務当局の目はごまかすことは出来ません。理由は預金の引き出しをチェックするからです。当然家族名義もチェックします。引き出しがあったにもかかわらずその行方が分からなかったと推測できます。税務署で怪しいとにらんだが、現物が押さえることが出来なかったと思われます。査察調査でどこまで分かったのでしょうか?いずれにしても地検が動き逮捕という事件になりました。28億円の脱税は確かに大きな事件です。


記:資産家を応援する相続・相続税の専門家:天野隆。1370。
(幸せなキャッシュフロープロジェクト)(もめない・もめさせない遺産相続プロジェクト)
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